熱中症は正しい知識があれば、確実に予防することができます。
暑さを避けましょう
・扇風機やエアコンで温度を調節し、室温をこまめに確認する。
・遮光カーテン・すだれを利用する。打ち水をする。
・WBGT値※を参考にし、日中の外出や運動を控える。
・外出時には日傘や帽子を使用する。
・日陰を選んで歩く、こまめに休憩する、涼しい場所に避難する
高湿度の環境では、汗が蒸発しにくいため体温を下げることができずに熱中症の危険が高くなりますので注意が必要です。気温が高くなくても湿度が高いと、熱中症になることがあります。
※WBGT値とは気温に加え、湿度、風速、輻射(放射)熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。
WBGT値を参考にしましょう。
熱中症予防情報サイト(環境省)
こまめに水分を補給しましょう
室内でも外出時でも、のどの渇きを感じなくても、 こまめに(30分に1回、50~100cc程度)水分補給する。水分だけではなく塩分なども必要で、0.1~0.2%程度の食塩水(1ℓの水に1~2g=小さじ1/3~1/2の食塩)、飲料の場合ナトリウム量は100mlあたり40~80mgが適当である。経口補水液 (水に食塩とブドウ糖を溶かしたもの)も活用する。起床時・入浴前後にも忘れずに。
からだの蓄熱を避けましょう
・帽子の着用によって直射日光を避ける。
・通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する。
・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす。
・防具を着用するスポーツでは、休憩中にははずして熱を逃がす。
急に暑くなる日に注意しましょう
暑さに慣れていない状況は注意が必要。
急に暑くなった日(梅雨明け前後)、体が暑さに慣れていない状況(新入生、試験休み明け、合宿初日など)は十分に注意。
体調管理をしましょう
寝不足である、朝食を食べていない、風邪症状や体調不良がある、前日に大量飲酒した、肥満や糖尿病など基礎疾患のある方は、熱中症をおこしやすいので注意。
各人の体力や体調を考慮しましょう。また、集団活動の場ではお互いに注意しましょう。
出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル」p.34
熱中症の症状
以下の症状を感じたら、熱中症の疑いがあります。
Ⅰ度
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めまい・立ちくらみ、手足のしびれ、筋肉痛・筋肉のこむら返り、
気分が悪い、多量の発汗、ぼーっとする |
Ⅱ度
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頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、いつもと様子が違う |
Ⅲ度
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返事がおかしい、意識消失、けいれん、からだが熱い、
運動障害(まっすぐ走れない・歩けない) |
熱中症の応急処置、救急搬送の目安
熱中症の疑いがある場合は、落ち着いて、的確に対処しましょう。
出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル」p.24
・風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内等に避難させましょう。
・きついベルトやネクタイはゆるめて風通しを良くし体から熱の放散を助けます。濡らしたタオルやハンカチをあて、うちわや扇風機で扇ぐことにより体を冷やします。
・冷えたペットボトル、ビニール袋入れた氷・氷のう等を、前頚部(首の付け根)の両脇、腋窩部(脇の下)、鼠径部(大腿の付け根の前面、股関節部)に当てて、皮膚直下を流れている血液を冷やすことも有効です。
・
体温の冷却はできるだけ早く行う必要があります。重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。救急車を要請する場合も、到着までの間、積極的な冷却が必要です。
・応答が明瞭で、意識がはっきりしているなら、冷やした飲み物を自分で持って飲んでもらいます。冷たい飲み物は胃の表面から体の熱を奪ってくれます。同時に水分補給も可能です。適切な飲み物に関しては予防のポイントを参考にしてください。
・「呼びかけや刺激に対する反応がおかしい」、「答えがない( 意識障害がある)」時には誤って水分が気道に流れ込む可能性があります。また「吐き気を訴える」ないし「吐く」という症状は、すでに胃腸の動きが鈍っている証拠です。これらの場合には、口から水分を飲んでもらうのは禁物です。すぐに病院での点滴が必要です。
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