令和5年11月13日(月)病院第4講義室、11月14日(火)文教スカイホールにて、「令和5年度安全衛生講座」を開催しました。
安全衛生講座は、本学教職員を対象に、職員の職場における安全及び健康の確保のため、職員の意識向上及び啓発を目的として毎年開催していますが、コロナウイルス感染症拡大の影響で、ここ3年ほどはコロナ禍の過ごし方を題材にオンラインにて開催してきました。令和元年度以来4年ぶりの対面開催となる今回は、教員や事務職員など94名の方々にご参加いただきました。
今回は、NPO法人メンタルレスキュー協会 理事兼事務部長の前田理香氏を講師にお招きし、「職場や身近なところでショックな出来事が起こった時のために知っておくこと」と題して講演いただきました。
講師の前田先生には、ご自身の経験や専門的な視点で、職場や身近で突然ショックな出来事を体験した時、私たちの心や体にどんな変化が現れて、どう対処すれば良いのか、惨事ストレス反応の仕組みから事後のケア・対処の方法など、事例を交え解説いただきました。
参加いただいた方のアンケートでは、ほとんどの方が「ご自身の仕事や生活に役立てられそう」と回答くださいました。
他にも、「実例を交えて説明いただき、とても分かりやすく、他者の反応を理解する助けになったと思う」「組織の対応の優先順位、セカンドへの移行予防策を知ることが出来てよかった」「対応の難しさを感じていたが、タブーのように話題を出さないようになってしまうと、余計なストレスを生むことにもつながることは新たな気づきだった」「側から見たら惨事の様子としておかしく思っても、当事者は感情感覚のマヒが起こっていることを知っていると知らないでは、その後の対応や接し方が全然違うと思った」「ショックな場に居合わせたときにどうするか、その後の心の持ちよう、日々の過ごし方について聞けて勉強になった」などの感想をいただきました。
最近はテレビやネットで悲惨な出来事を目にして心を痛めることも多いのではないでしょうか。自分とはあまり関係がないように感じる部分もある一方、万が一自分の身の回りで起こった場合は当事者として第三者としてどうしたらいいのか、職場ではどのように対応すべきなのか、なかなか知る機会がありません。
惨事ストレスのメカニズムと対処するための知識は、「何も起きていないとき」に知っておくことが大切で、あらかじめ理解しておくことで、惨事後のリスクを小さくすることができ、順調な回復・適切な支援につなげることができる、と前田先生はおっしゃっていました。
今回の講演の動画を配信(教職員宛にメール送信)しましたのでぜひご覧ください。
また、もしご自身や周りでショックな出来事が起こり不安や心配事があるような場合は、保健センターへご相談ください。
今回ご回答いただいたアンケート等のご意見を基に、保健センターでは、今後も職員の皆様の安全衛生に役立つ講座を開催していきたいと考えています。